4.疲れのこない指の動かし方 |
(1)指先に肘から先の重さを乗せるように打つ |
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言葉にするのは難しいのですが、特定の指に力を入れるということ自体で力んでしまいます。正しい姿勢であれば、浮かせた肘から先の重さがキーを押したことにより一番下に位置する指先に自動的に伝わりますので、その重さを指に預け、指はその先でキーを押さえる程度の力を入れれば自然に打鍵できます。肘が開いていたり手首が下に折れていたりすると、その力を指先に伝えることができません。
(バスケットやテニスなどのスポーツでもピアノでも同様、運動という観点では共通していると思っています。) |
(2)「この指だけ」にこだわらない |
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「この指だけ動かしてこのキーを打たなければならない」と考えると、指全体が固まってしまいます。一本の指を動かすときは、他の指も連動して動くものです。力むと他の指にも力が入り、いっぺんに複数のキーを打ってしまいます。このキーはこの指でというときは、その指を持ってきてちょっとそのキーを『押す』要領で、決して手全体に及ぶような力を入れないでください。
慣れてくると指の動きが柔らかくなって、手の動きも落ち着いてくると思います。 |
(3)薬指、小指を楽に動かすこつ |
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日常生活で薬指や小指を頻繁に使うことはないと思います。したがって、それらの指を一定の位置に移動させ、独立して動かそうとすると、無理な力が入ったりする恐れがあります。
いきなり上手に動かすことはできませんが、これらの指を動かしやすくする方法があります。それは姿勢に関係するのですが、薬指や小指でキーを打とうとするときに、肘は決して横に広げずに、手首を水平なまま小指の向かう先に寄せてやるだけで楽に打つことができます。
普通、これらの指に力を入れようとすると手の甲が内側を向いて肘が開きます。これでは手全体に力が入り、かえってその指だけを動かして打鍵することが難しくなります。 |
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